福島県の滝桜なんかを見に行ったりしたのですが、ああやって周りの道が整備されちゃうとなんだか味気ないし、「滝桜餅」だの「滝桜苗木」だのと近くで商売を始められると趣きもへったくれもありません。でもそっちのほうがリアルか。
でもやはり、樹齢3000年もの巨木となるとすごいものです。自身で支えきれないほどに縦横無尽に伸びた枝の様子などは非常にダイナミックでした。
が、なんとなく絵にする気になれず、結局選んだのは近所の板橋区にある桜並木です。何度も通って、デッサンを重ね、幹や枝に触れて感触を確かめたり、花びらをさわって、あ〜、しっとりしてるんだな。と観察し、それに合わせて画材を選びました。
まだ冷たさが残る空の感じは日本画の画材(泥)で。
花びらのしっとりした艶は油絵具で。
油特有のギトギトさが出ないように、松ヤニを精製したターペンタインを使用したほうが良いのか、それともスパイクラベンダーオイルがいいのか。
共に揮発性油なので堅牢性については大丈夫なのか。
水溶性の日本画材に対し、油彩を使うことは問題ないのか等々。。
もはや実験のような感覚で制作を開始しました。
↑膠(にかわ)です。お湯で溶きます。
↑泥に上で溶いた膠液を加え、指で混ぜます。
僕は日本画はやったことがないので見よう見まね&画材屋に質問攻めで勉強しただけの素人です。
一流と言われる日本画家の職人技は本当に尊敬に値します。
本来は三千本膠という棒状の乾燥膠を一定の温度で時間をかけて溶かし、不純物を取り除いたものを膠液というらしいです。そうやって出来た膠液は冷蔵庫に入れても1週間しか持ちません。生き物だから腐るのです。画材にも手間暇かけて生きたものを使うという姿勢に、日本人の美に対する拘りが伺えます。ん〜真似できん。
僕のはできあいの防腐剤入り膠です。(一年持ちます 笑)
↑出来た絵具を水張りした紙に塗布。
日本画の紙は基本的に和紙で、それも高級な雲肌麻紙なんかを使うみたいです。しかし僕にはそんな高い紙を買う余裕はございません。P60号パネルにワトソン紙を水張り。
何度も絵具を重ね塗りして乾燥させた後に油彩で桜を描き込みます。
絵具が乗るか心配だったけど、意外と大丈夫そうです。
膠はお湯に融ける性質があるので、お湯に浸したタオルで擦り付けるといい感じのマチエールができます。今の所マグレ傑作です。
まだまだ書き込みたいですが、ピンクと黒群青のコントラストがきれいだなー。
制作途中で、いいなと思う段階にくると、描き込んで失敗したら。。と、ついついビビってしまいます。




個展や様々な展示もしかり、仕事なんか特にそうなんだけど、そこで見る絵って個人的には「結果」的な、ことさら止まった印象を意識してしまうんだよね。(もちろん絵の中の動きやスピード感、時間推移を感じることとはまた別。でも、絵画は静止画像だから、僕のような一般人には止まって見えていることが多いかも。)逆に、そういう公の活動もひっくるめた日々の記録、絵描きのドキュメントにこそダイナミックな芸術性を感じるんだよね。表現を提示することと、印象をいだき評価することの上に成り立つのが芸術だとすれば、中村君が絵に向かっているその記録(メモ)としてのこのブログは、ひとつの作品に値するんじゃないかな。
次の更新がたのしみだ!
応援しているよー!
確かにその通りかもしれないですね。
「絵の外側にいて絵に関係しうるもの」も広い目でみれば作品なのだと思います。むしろそれなしに絵は描けないですもんね。
やる気出ました(笑) 頑張ります!